テレビ等のニュースで、社会的に知られている企業での個人情報漏洩の事件が、度々取り上げられ問題となっています。機密文書の漏洩を防ぐため、仕事を自宅に持ち帰ることを禁止したり、破棄する文書は必ずシュレッダーで処理をするなどの社内規定を設けている企業が多くなっていますが、なぜ情報の漏洩が起きてしまうのでしょうか。
例えば、仕事を自宅に持ち帰って行うことは、漏洩する危険性が高い状況を作り出しているでしょう。一人ひとりのコンプライアンス意識の問題はもちろん大切なことですが、そもそも社内の規定でしっかり管理されているのか、ちょっと気になりますよね。そこで、一体どうなっているのか、アンケートを取ってみました。
【質問】
会社の仕事を持ち帰る場合、持ち出しのルールは規定されていますか?【※オフィス勤務経験がある方】
【回答数】
規定されている:75
規定されていない:15
規定されているか知らない:10
かなり高い比率でルールは規定されている!
アンケートの結果、一番多い回答が「規定されている」で113人中81名という結果でした。
・会社の規定で、かなり細かく会社の仕事を持ち帰る場合のルールがありました。個人情報やマニュアルなど、種類ごとにかなり厳しく決められています
・会社指定の暗号化されるデバイスを使用して、持ち帰らなければなりません
・持ち出しをする場合は、報告書を提出して、あらかじめ報告するルールとなっている
・プライベートな持ち物はオフィスに持ち込まない。帰宅するときにはファイルはすべて鍵をかける
・個人情報などについては持ち出しを禁止されています。紛失の危険性を視野に入れ、トラブルになるような情報は持ち出しを禁止されています
記録デバイス等による機密文書の持ち出しに関しては、一切持ち出さないか、持ち出すにしてもかなり厳格なルールに則って行われているようですね。それだけ、この問題は重要なことと認識されているのでしょうね。現代は、機密文書のデータを持ち帰った場合、自宅で使用するパソコンがハッキングされ、本人の意思に関係なくデータ漏洩する危険性を孕んでいます。まして、シュレッダーに掛けずに捨てるようなことになったら、そこから漏洩する危険性が高いといえるでしょう。
それでは、残りの人の場合は一体どうなっているのでしょう。
規定されていなかったり知らないというケースも多い!
アンケートの結果、「規定されていない」と19人の人が答え、「規定されているか知らない」と13人の人が答えています。
・仕事柄客先事務所や作業スペースで仕事をする場合もあり持ち帰りと持ち出しの区別を規定で縛ることはできていなかった
・特に規定はされてはいませんね。パスワードぐらいは設定しておいたほうがいい、とは上司には言われてはいますけど、明確なルールはないです
・特に規定などはなかったのですが、取引先の名称や個人情報が漏えいしないように注意していました
・個人情報や社外秘の資料などは持ち出し不可であるが、それ以外のルールがどうなっているのかは知らない
・基本的に仕事は家に持って帰らないと思うが、規定があるという話しを聞いたことはなかった
個人情報保護法の問題があっても、いまだに社内で機密文書の取扱いの規定がない企業が、意外と多いといえるのではないでしょうか。あるいは、規定はあるかもしれないが、どうなっているか分からないといったことでは、それぞれ会社側および社員側のコンプライアンス意識の問題が大きいといえるでしょう。機密文書の破棄についても、シュレッダーを通さないと情報がダダ漏れとなるので、注意が必要でしょう。
企業や社員のコンプライアンスの問題が大きい!
アンケート結果、113人中81人が機密文書の持ち出しに関してルールがあると答えていますが、会社に規定がないと19人が答え、規定があるかどうか分からないと13人の人が答えています。個人情報保護法がありながら、未だにこのような状況なのは、大きな問題と言えるでしょう。
問題が起きてからでは、最悪企業の存続の問題に発展しかねないことなので、規定を作り社員一人ひとりがそれをしっかり守るという意識が必要になって来ます。機密文書を破棄するにしても、再現性のないような状態にするためシュレッダーを使用するなどの対策も必要になって来るなど、課題が残されているようです。
調査地域:全国
調査対象:年齢不問・男女
有効回答数:100サンプル