なぜ業者選定が重要なのか?
業者が違えばセキュリティレベルも手間も料金も異なる
ひと言で「機密文書処理業者」といっても、それぞれの業者によってセキュリティレベルも認証の有無も依頼までの手間も補償内容もバラバラです。
「どこの業者にお願いしても、だいたい同じ。違うのは料金だけ」などと考えていませんか。
自社のニーズに合う適切な業者を選択しないと、せっかく料金を支払っても期待したほど手間が省けなかったとか、情報漏えいのリスクが生じてしまったなどということになりかねません。
情報漏えいリスクにはとくに注意が必要
とくに情報漏洩リスクには細心の注意が必要で、「不法投棄」や「名簿売買」などの悪質なケースだけでなく、業者の責任感欠如による不注意、リスク管理の甘さ、十分とは言えないセキュリティ対策など、情報漏えいの落とし穴は思わぬところに口を開けています。
万が一情報漏洩してしまった場合、企業は損害賠償請求により多額の金銭的損失を受けることになりますし、ステークホルダーからの社会的信用を失うことにもなります。
経営に与えるそれらのダメージの大きさは計り知れません。
したがって、サービス品質をきちんと理解した上で業者に依頼することが必要なのです。
情報漏えいリスクは処理業者の選び方を知れば回避できる
なお、このような情報漏洩リスクは処理業者の選び方さえ知っていれば回避できます。
つまり、適切な処理業者を選ぶには、選び方のチェックポイントがあります。
ポイントを知ることで、業者のセールストークに惑わされず、自分の判断で適切な業者を見分けることができるようになります。
的確な質問をすることで、自社に適した楽で安心なサービスを選択できるようになるでしょう。
別の記事で業者選定のポイントを詳しく掲載している記事があるので参考までにご覧ください。
参考記事
機密文書の処理業者サービス内容とは?
処理業者の情報抹消の方法は3種類
まず機密文書処理業者サービスには3つの異なる情報抹消の方法があることを理解しましょう。
大きく分けて「溶解処理」「シュレッダー処理」「出張シュレッダー」という3つの処理方法です。
そして、これら3つの処理方法それぞれに強みと注意点があります。
溶解処理の強みと注意点
たとえば、溶解処理には製紙メーカーのパルパーを使用してダンボールを箱ごと溶かすという安心感があります。
一方で、溶解処理は自社工場ではなく製紙メーカーの施設を利用させてもらうサービス構造であること、製紙メーカーは機密文書処理を目的とする工場ではないので、業者の出入り、一時保管管理、社員教育などのセキュリティ対策が最優先ではないこと、商品の生産に不都合なファイルやクリップなど異物除去の指定が多いことなどに注意する必要があります。
シュレッダー処理の強みと注意点
また、シュレッダー処理には機密文書を回収した企業が自社工場で細断処理を行う一社完結型サービスであること、セキュリティ対策が施された情報抹消専門工場であるという安心感があります。
一方で、ワンストップ型のサービスだけに、情報抹消専用工場のセキュリティレベルや社員教育レベルなど、サービスクオリティに注意する必要があります。
出張シュレッダーの強みと注意点
そして、出張シュレッダーには目の前で破砕処理をしてもらえる安心感、機密文書の輸送に伴う紛失リスクを抑えられるメリットなどがあります。
一方で、大型シュレッダー搭載車両の駐車場所の確保、屋外作業なので風雨などの天候リスク、作業時間短縮のためファイルやクリップ除去などの事前準備のわずらわしさなどに注意する必要があります。
安全性の判断は「有」「無」「数字」など客観的事実で
しかし、処理方法が3つの中でのいずれであっても、安心できる処理業者を選ぶのであれば必ずチェックしなくてはいけない確認ポイントがあります。
それは第三者認証であるプライバシーマークやISO27001(ISMS認証)の取得の有無、そして、万が一の際の損害賠償保険の加入の有無と補償金額の確認です。
本当に安心・安全かどうかという判断は、ホームページのイメージや営業マンのセールストークでは真実が分かりません。
「有」か「無」か、「数字」「金額」など、客観的事実によって厳しく判断しましょう。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
参考記事
機密文書の処理業者を選ぶポイント
安価には安価の理由があり、高価には高価の理由がある
業者比較サイトなどでは違いが分かりやすい料金が注目ポイントになりますが、本来、料金はサービス品質と合わせて判断されるものです。
安価には安価の理由があり、高価には高価の理由があります。
一流レストランのステーキと駅前チェーン店のステーキ。
味もサービスも、求めるレベルが異なれば料金が異なるのは当然です。そもそもお店に行く目的からして異なっていることでしょう。これと同じです。
処理業者を利用する目的と求める基準を明確にしましょう
ですから、まずは処理業者を利用する目的、処理業者に求める基準を明確にしましょう。
そして、その目的と基準を満たしてくれる処理業者を選ぶことが第一で、その中からベストの処理業者に依頼しましょう。
たとえば、手間の軽減が目的であったのに、ファイルやクリップ外しなどの事前準備が必要で面倒から解放されなかったということでは外部委託の恩恵を受けられません。
また、「安全」を求めていたのに、なんとなくのイメージで処理業者を選んでしまうということも絶対にあってはなりません。
せっかく料金をお支払いするのであれば「お願いしてよかった」と思える処理業者に依頼したいものです。
なお、処理業者選びの4つの重要ポイントは「セキュリティレベル」、「料金」、「手間(事前準備)」、「特徴(専門性)」です。
業者選びのポイントについて詳しくは以下記事をご覧ください。
参考記事
機密文書処理業者5選
<日本シュレッダーサービス> 抹消仕事人
サービスの特徴
・情報セキュリティ認証ISO27001取得
・回収、搬送、処分まで一社完結型
・セキュリティ教育を受けた正社員のみでサービスを運営
・搬送トラックはGPS搭載、鍵付き箱車タイプ
・処理は自社の情報抹消専門工場、24時間警備
・ファイル、クリップ等の分別不要
・段ボール箱は無料サービス
その他
・情報漏えい保険に加入、賠償責任の上限金額は2億円
・機密文書情報抹消の専門企業、利用実績5,000社以上
・処理された機密文書は紙資源としてリサイクル
<日本パープル> 保護くん
サービスの特徴
・情報セキュリティ認証ISO27001取得
・回収、搬送、処分まで一社完結型
・セキュリティ教育を受けた正社員のみでサービスを運営
・搬送トラックはGPS搭載
・処理は自社の情報抹消専門工場、24時間警備
・依頼、処理履歴閲覧、証明書の発行などを専用サイトで一括管理
・機密文書回収ボックスが満杯になると自動で回収手配
・X線検査から破砕機投入までを専用ラインを導入し、自動化を実現
その他
・情報漏えい保険に加入
・機密文書情報抹消の専門企業、利用実績5,000社以上
・処理された機密文書は紙資源としてリサイクル
<大塚商会>メルティBOX 2
サービスの特徴
・回収と処理は分離型
・回収は下請け業者
・処理は製紙メーカーを利用(溶解処理)
・WEBで申込
その他
・処理された機密文書は紙資源としてリサイクル
・「たのめーる」で段ボールを注文
・全国どこからでも回収対応
<ヤマト運輸> 機密文書リサイクルサービス
サービスの特徴
・回収と処理は分離型
・回収はヤマト運輸
・処理は製紙メーカーを利用(溶解処理)
その他
・機密文書リサイクルサービス運送保険あり
・処理された機密文書は紙資源としてリサイクル
・ヤマト運輸直営店および自宅での受け渡しが可能
・全国どこからでも回収対応
<日本郵便>機密文書溶解サービス
・回収と処理は分離型
・セキュリティサービスを付加したゆうパックで配達
・処理は製紙メーカーを利用(溶解処理)
・荷物の追跡サービスあり
その他
・処理された機密文書は紙資源としてリサイクル
・北海道から沖縄まで利用可能
比較の裏ワザは「実際にご利用されたお客様の声」
業者選びが大切なことは言うまでもないことですが、業者のホームページには都合がいいことしか書かれていません。本当に自社に適したサービスを選びたいと思うほど悩みが続くことになってしまいます。
そこで、ひとつの有効な情報になるのは「実際にご利用されたお客様の声」です。実際に利用したお客様の声には嘘がありません。
業者選びの際には必ずお客様の声を確認しましょう。
そして、的確なチェック方法と的確な質問が重要です。なんとなくではなく、「有」「無」「数字」など、客観的な事実で厳しく判断しましょう。
サービス品質が伴った処理業者、お願いする目的にあった処理業者を慎重に見極めましょう。
業者選定につきましては以下の記事で詳しく案内しています。ぜひ、ご覧ください。
参考記事