SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは?
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは持続可能な開発目標のことを指します。
2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として2015年9月の国連サミットで2016年から2030年までの国際目標として採用されました。「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載されてます。
持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されており、「目標とターゲットがすべての国、すべての人々、及びすべての部分で満たされるよう、誰一人取り残さない」ということを原則としてます。
SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組んでいます。
リサイクルする重要性について
リサイクルとは使用したものを回収して資源化し、新しい製品を作ることです。
身近なものでイメージしやすいのは再生紙など、機密文書処理業者など回収した書類の殆どはトイレットペーパーなど再生紙としてリサイクルされております。
またリサイクルの類似語としてよく使われる言葉として、資源の無駄遣いを防いだり発生するゴミの量を抑えたりする「リデュース」、ものを一度使っただけで捨てずに再利用する「リユース」などがあります。
いずれにせよ日本が推進する環境保全のための廃物対策「3R」の一端を担っています。
日本で実施されているリサイクルの主な方法は、主に3つです。
「マテリアルリサイクル」、廃棄物を粉々に破棄した後、新しい別のものに再生する方法
「ケミカルリサイクル」、廃棄物を化学の力で資源化した後、新しい別のものに再生する方法
「サーマルリサイクル」、廃棄物を焼却処分する際に発生する熱を回収する方法
上記3つの中でリサイクル全体の内訳が最も多いのが「サーマルリサイクル」ですが有害物質や二酸化炭素の排出リスクがあることからSDGs観点から批判的な意見が多いです。
リサイクルの目的は、循環型社会形成推進基本法によると、資源のリサイクルにより、限りある天然資源の消費を抑制し埋立処分量を減らすなど、環境への負荷をできるかぎり軽減することです。
例えば紙リサイクルの場合、リサイクルすることで森林伐採を減らすこと繋がり、森林伐採に際して木材から紙繊維を取り出すための熱や電気のエネルギーも減らすことができます。
さらに自然保護することで地球温暖化や野生生物の絶滅などの防止にも繋がるので、リサイクルは地球を豊にするために非常に重要な取り組みとなります。
SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」の現状は?
SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」は持続可能な生産消費形態を確保することを目的としています。
持続的開発を阻む要因の一つには、食品廃棄や有価物の投棄や資源の浪費が該当します。
少ない資源で、良質でより多くのものを得られるように生産や消費ができる形態を目標12では求めています。
では、目標12を達成する上でどう行動すれば良いのでしょうか?
そのためには、生産工程での廃棄物の発生軽減や個々のリサイクルやリユースの協力が必要不可欠となります。
ほかにも日本国内では各業界、メディアから持続可能な生産と消費の協力要請を発信し、達成を目指して行動してます。
達成するためのターゲットとして、対策を講じることはもちろんのこと、2030年までの天然資源の持続可能な管理と効率的利用、食糧廃棄や廃棄物の削減、化学物質などの放出の低減が求められています。
企業と行政機関の取り組み、メディアなどの役割なども盛り込むと共に、開発途上国への科学・技術分野への支援なども定められてるため、個々での行動はもちろんのこと企業においても自社のノウハウなどを投じて支援していくことが大切になってきます。
また、目標12の具体的なターゲットは以下の11項目です。
12.1 開発途上国の開発状況や能力を勘案しつつ、持続可能な消費と生産に関する 10 年計画枠組み(10YFP)を実施し、先進国主導の下、全ての国々が対策を講じる。
12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
12.3 2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、 収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。
12.4 2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
12.5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
12.6 特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。
12.7 国内の政策や優先事項に従って持続可能な公共調達の慣行を促進する。
12.8 2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフ スタイルに関する情報と意識を持つようにする。
12.a 開発途上国に対し、より持続可能な消費・生産形態の促進のための科学的・技術的能力の強化を支援する。
12.b 雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する手法を開発・導入する。
12.c 開発途上国の特別なニーズや状況を十分考慮し、貧困層やコミュニティを保護する形で開発に関する悪影響を最小限に留めつつ、税制改正や有害な補助金が存在する場合はその環境 への影響を考慮してその段階的廃止などを通じ、各国の状況に応じて市場のひずみを除去することで、浪費的な消費を奨励する化石燃料に対する非効率な補助金を合理化する。
持続可能な消費と生産に個人でできること?
ではこのような問題への対策や行動、我々個人的に出来ることを考えていきましょう。
問題として大きく取り上げられるのは食品廃棄による食品ロスです。
世界では約3分の1の食品が消費されることなく廃棄されています。先進国では6,800億ドルに相当するロスになりますので、
食品ロスが発生する段階では先進国と途上国では異なりますが、先進国である日本は販売や消費段階での食品ロスの割合が他国と比較すると高いため、まず個人で気を付けるべきは必要以上の食品の供給を抑えることが必要になります。
食生活の中でも余分に購入し過ぎない、食材は使い切る、調理されたものは残さない、といったことに注意することが大切です。
また、フードバンクへ寄付することも食品ロスを減らす取り組みとして良いです。フードバンクは食品だけでなくお金を寄付することも可能なので一度検討してみましょう。
リサイクルやリユースについても考えていく必要があります。
日本は2000年を境にリサイクル率は上昇し続け、2012年には約20%に達しています。
ただ世界の先進国と比較すると決して高い値ではないため、個人でも企業でもリサイクルする取り組みに気を付ける必要があります。
たとえば廃棄書類一つであってもただ廃棄物として処分するだけではなく、シュレッダー処理した後に再生紙としてリサイクルできる状態で処分するなど個々の意識を高めとともに企業内でもリサイクルやリユースの積極的な取り組みが求められています。